失業保険をもらいながら職業訓練を受けるには|受講指示・訓練延長給付・給付制限の解除

基本手当(失業保険)の受給資格がある人は、ハローワークの「受講指示」を受けて訓練を受ければ、訓練中も基本手当の対象になります。失業の認定など、基本手当の支給条件を満たすことが前提です。訓練は主に公共職業訓練などで、求職者支援訓練の場合もあります。

訓練中に所定給付日数(基本手当を受け取れる日数)が尽きても、訓練が終わる日まで基本手当が延びる「訓練延長給付」という仕組みもあります。

ただし、受講指示が出るかどうかは、訓練開始前日の時点の支給残日数だけでは決まりません。訓練が必要かどうかなども含めて、ハローワークが判断します。青森労働局の案内は、受講を考えている人に早めの相談をすすめています。

次にやること

  1. 雇用保険受給資格者証で、所定給付日数と、これまでに受け取った日数を見る
  2. 希望するコースの開始日を持って、ハローワークに相談に行く日を決める

受給資格者証がまだない人も、申し込む前に早めに相談してください。

基本手当の受給資格がある間は、給付制限中も含めて、職業訓練受講給付金は受けられません(支給が終わったあとの給付金)。

2026年10月12日時点の情報です。

このページの内容

このページを読む前に

次の順で、このページが合うかを確かめてください。読む場所の案内で、受けられるかの判定ではありません。

  1. 病気・けが・妊娠・出産・育児・介護などで、今すぐ就職できない:先に受給期間と、すぐに就職できない場合を読み、療養などの見込み期間を伝えてハローワークで確かめてください
  2. 今、働いている(パート・派遣・契約社員・自営を含む):このページは主に、仕事を辞めた人向けです
    • 前に辞めた仕事の受給資格が残っているかもしれない人、自分では分からない人は、支給の期限が迫っていることがあるので、まずハローワークで早めに受給資格を確かめてください
    • そのほかの人は、職業訓練とは・はじめての流れから自分に合うページを選んでください
  3. 働いていない
    • 基本手当の受給資格がある、または確認中(離職票を出した・待期中・給付制限中・受給中):このまま読み進めてください
    • 基本手当の支給がもうすぐ終わる:このまま読み進めてください。支給が終わったあとの給付金も読んでください
    • 基本手当の支給が終わった:支給が終わったことは、受給資格がないことと同じとは限りません。受給資格が残っていないかと、職業訓練受講給付金に移る手続きをハローワークで確かめてください(支給が終わったあとの給付金)。確認中のあいだは、このページの各節も参考にしてください
    • 受給資格がないことをハローワークで確かめた:職業訓練受講給付金の条件(詳しく)と職業訓練受講給付金の条件チェックへ
    • 分からない:まず受給資格があるかを窓口で確かめるところから始めます

ハローワークに持っていくもの・伝えること

  • 雇用保険受給資格者証(基本手当を受ける人にハローワークが渡す書類で、所定給付日数が書かれています)
  • 受けたいコースの名前と、訓練の開始日
  • 自己都合で辞めたかどうか(給付制限に関係します)
  • 辞める前の1年以内や、辞めたあとに受けた・受けている講座があれば、その領収書や修了証明書(給付制限の解除に関係します)
  • 病気・けが・育児などで、すぐに就職できない事情があれば、その見込み期間

日程の実例は合否はいつ届く?、締切に間に合うかは締切に間に合う?で確かめられます。

受けたいコースをまだ決めていない人は、ハローワークインターネットサービスの「ハロートレーニングコース情報検索」で、分野や都道府県を選んで、全国のコースを探せます。分野ごとの選び方は、事務・パソコンの職業訓練やものづくりの職業訓練(ポリテクセンター)で、学べることと選ぶときに比べることを確かめられます。合格したあとの手続きや持ち物は、入校前の準備にまとめています。

受講指示と訓練延長給付

  • 対象になる人:雇用保険の基本手当の受給資格がある人で、ハローワークの受講指示を受けて公共職業訓練など(求職者支援訓練の場合もあります)を受ける人
  • 条件:
    • 受講指示には、訓練開始前日の時点の支給残日数について所定の条件があります。ただし、残日数だけでは決まらず、訓練が必要かどうかなどもハローワークが判断します
    • 受講指示を受け、失業の認定など基本手当の支給条件を満たす場合は、訓練中の基本手当の対象になります。訓練延長給付(訓練中に所定給付日数が尽きても、訓練が終わる日まで基本手当が延びる仕組み)の対象にもなります
  • 当てはまらない場合・注意:受給期間などによっては、訓練中の給付を受けられない場合があります。就職・就労・欠席・退校などで、支給の対象が変わります。受講指示を受けて受講する間は、職業訓練受講給付金の対象ではありません
  • 窓口で確認すること:希望のコースと開始日をハローワークに伝え、自分に当てはまる条件・支給の対象になる期間・申告と認定の手続きを確認してください

(青森労働局「職業訓練制度のご案内」2ページ、ハローワークインターネットサービス「基本手当について」、愛知労働局「職業訓練制度Q&A」Q9)

延長のイメージ(青森労働局の例)

青森労働局の案内に載っている例です。

  • 所定給付日数90日で、5月1日から支給が始まった人が、6月1日〜8月31日の職業訓練を受講指示で受けた
  • 所定給付日数の分は7月29日で尽きる
  • 訓練延長給付で、訓練の修了日の8月31日まで支給が延びる

受講指示に必要な支給残日数(青森労働局の表)

青森労働局は、受講指示の対象を「訓練開始前日の時点で、雇用保険失業給付の支給残日数を一定数以上残している方」としています。下の表は、その条件の一部です。この日数を満たしても、受講指示が出るとは限りません。

  • 所定給付日数90日:給付制限あり31日以上/なし1日以上
  • 所定給付日数120日:給付制限あり41日以上/なし1日以上
  • 所定給付日数150日:給付制限あり51日以上/なし31日以上
  • 所定給付日数180日:給付制限あり61日以上/なし61日以上
  • 所定給付日数210日:給付制限あり71日以上/なし71日以上
  • 所定給付日数240日:給付制限あり91日以上/なし91日以上
  • 所定給付日数270日:給付制限あり121日以上/なし121日以上
  • 所定給付日数330日:給付制限あり181日以上/なし181日以上

青森労働局の表には、所定給付日数300日・360日の行がありません。この表が全国共通かどうかは、このサイトでは確認できていません。表の見出しは「受講開始日残日数」で、案内によって書き方が違います。「給付制限あり」「なし」の列が何を指すかは、表には説明がありません。

申込から訓練開始までは、1か月以上あくことがあります。その間に基本手当の支給対象となる日があれば、その分、支給残日数は減ります。訓練開始前日に何日残るかの数え方や、表のどちらの列を使うかは、受給資格者証と希望のコースの開始日を持って、ハローワークで確認してください。

残日数が足りないかもしれないと思った人へ
表と見比べて「間に合わない」と決める前に、窓口で次の3つを聞きます。

  1. 希望のコースの開始日で、受講指示の対象になるか(受講指示と訓練延長給付)
  2. 受講指示でない形で受ける場合、受講中の基本手当と失業の認定はどうなるか(受講指示ではない形で訓練を受ける場合)
  3. 支給が終わったあと、職業訓練受講給付金に移る手続きが必要か(支給が終わったあとの給付金)

受講指示ではない形で訓練を受ける場合

  • 青森労働局の案内では、公共職業訓練を受け、受講指示と受講給付金の要件のどちらにも当たらない人は「受講推薦」という扱いになり、受講料は無料で、給付金の支給はない、と説明されています(3ページ)。受講料が無料でも、テキスト代・作業着代・資格の検定費用などは自己負担です(同1ページ)
  • 基本手当の受給資格がある人でも、ハローワークが支援の必要性を認めれば、「特定求職者に準ずる者」として求職者支援訓練を受けられる場合があります。ただし、受給資格がある間は職業訓練受講給付金を受けられません(厚生労働省「求職者支援制度・訓練受講のしおり」1ページ)

この2つの場合に、受講指示の場合の訓練延長給付や、受講手当などの各手当を、そのまま当てはめることはできません。受講中に基本手当が支給されるか、失業の認定をどう受けるかは、申し込む前に窓口で確認してください。

自己都合で辞めた人:給付制限

正当な理由なく自己都合で退職した人は、基本手当に給付制限がかかります。期間は次のとおりです。

  • 退職日が2025年4月1日以降:原則1か月(2025年3月31日以前の退職は原則2か月)
  • 退職日からさかのぼる5年間に、正当な理由のない自己都合退職で2回以上受給資格決定を受けた場合と、重責解雇の場合:3か月

これとは別に、7日間の待期も必要です。所定の対象訓練を受けると、給付制限が解除される場合があります(次の節:給付制限が解除される場合)。自分の給付制限の期間は、受給資格決定のときにハローワークで確認できます。

(厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」1〜2ページ)

訓練を受けると給付制限が解除される場合

給付制限を受ける人でも、所定の対象訓練を受けていれば、申し出によって給付制限が解除されます。7日間の待期は別に必要です。

対象になるのは、正当な理由のない自己都合退職で給付制限を受ける人のうち、2025年4月1日以降に受講を始めた所定の対象訓練(教育訓練給付金の対象講座・公共職業訓練など)を、離職前1年以内に受けた人(途中で退校した人を除く)、または離職後に受けている人です。重責解雇は対象外です。

申し出が期限に遅れると、受け取れない期間が出ます。期限は、受講の時期で分かれます。

  • すでに受講した・修了した人:受給資格決定のときにハローワークへ相談し、修了証明書などを出します(申し出は、原則として受給資格決定日または初回認定日まで)
  • これから受講する人:申し込む前に対象講座かどうかを、受講を始める前に申し出の期限を確かめます。期限は、原則として受講開始日の直後の認定日までです。給付制限が2か月以上で、初回認定日以降かつ給付制限中に受講を始める場合などは、別の期限があります

(同リーフレット1〜2ページ)

この解除は、上の訓練延長給付とは別の制度です。解除されても、訓練延長給付の対象になるとは限りません。

また、受講指示を受けた訓練が給付制限の期間中に始まる場合、給付制限は訓練の前日までに短くなる、とも案内されています(青森労働局の案内2ページ)。自分にどちらの扱いが当てはまり、いつから基本手当の対象になるかは、ハローワークで確認してください(聞くことはハローワークで聞くことのまとめにあります)。

訓練中の手当:受講手当・通所手当・寄宿手当

基本手当の受給資格者で、ハローワークの受講指示を受けて公共職業訓練などを受ける人には、基本手当とは別に、次の手当があります。手当ごとの支給条件を満たす場合に支給されます。求職者支援制度の職業訓練受講給付金(月10万円の職業訓練受講手当など)とは別の制度です。

  • 受講手当:基本手当の支給対象日のうち、訓練を受けた日について日額500円。上限は20,000円(40日分)
  • 通所手当:交通機関などで通い、認められた通所方法などの条件を満たす場合に、上限月42,500円
  • 寄宿手当:訓練を受けるために、本人が生計を維持している同居の親族と別居して寄宿する場合に、月10,700円

減ったり、出なかったりする場合もあります。

  • 支給の対象にならない日がある月は、通所手当・寄宿手当が日割りで減額されます
  • 一人暮らしを始めた・引っ越しただけでは、寄宿手当の対象になりません
  • 基本手当が支給されない日は、受講手当の対象になりません

受講指示を受けたら、「公共職業訓練等受講届」と「公共職業訓練等通所届」を受給資格者証と一緒に速やかに出します。失業認定の日には、受講証明書と受給資格者証を出す手続きがあります。対象になるかと金額は、受講指示を受けるときに窓口で確認してください。

(ハローワークインターネットサービス「基本手当について」、青森労働局の案内2ページ)

ハローワークで聞くことのまとめ

  • 希望のコースと開始日で、受講指示の対象になるか。訓練開始前日の時点で、支給残日数はどれだけ残る見込みか
  • 訓練中の基本手当は、いつからいつまで対象になるか。訓練延長給付の対象になるか
  • 受講指示でなく受講推薦などで受ける場合、受講中の基本手当と失業の認定はどうなるか
  • 自分の給付制限の期間と、訓練による解除や短縮が当てはまるか。申し出の期限はいつか
  • 受講手当・通所手当・寄宿手当の対象になるか。出す書類は何か
  • 受給期間の終わりは、訓練の期間と重ならないか
  • 支給が終わったあと、職業訓練受講給付金に移る手続きが必要か。初回の申請日と入金の見込みはいつか

受給期間と、すぐに就職できない場合

愛知労働局のQ&Aには、受給期間などによって、訓練中の給付を受けられない場合があると書かれています(Q9)。受給期間は、基本手当を受け取れる期限のことです。

病気・けが・育児などですぐに就職できないときや、事業を始めたときの扱いです。受け取れる期限の延長などを決めるのはハローワークです。すぐに就職できない間は、基本手当を受けられません。受給期間は原則として離職日の翌日から1年です。求職の申込みをしたあと、病気・けがで15日以上続けて働けないときは傷病手当の対象になり、30日以上続けて働けないときは受給期間の延長を申請できます(申請には期限があります)。詳しい説明は下を開いてください。

受給期間と延長の詳しい説明を開く
  • 対象になる人:基本手当の受給資格がある人で、次のどちらかに当たる人
    • 病気・けが・妊娠・出産・育児などで、すぐには就職できない人
    • 離職後に事業を始めた(事業やその準備に専念し始めた)人
  • 条件:
    • 基本手当の対象は、就職しようとする積極的な意思と、いつでも就職できる能力があるのに仕事に就けない「失業の状態」の人です。病気やけが、妊娠・出産・育児などですぐに就職できないときは、基本手当を受けられません
    • ただし、病気・けがは期間で扱いが分かれます
      • 求職の申込みをしたあと、病気・けがで働けない期間が14日以内の場合:基本手当が支給されます
      • 求職の申込みをしたあと、15日以上続けて働けない:基本手当の代わりに傷病手当(日額は基本手当と同じ)の対象になります
    • 受給期間(受け取れる期限)は、原則として離職日の翌日から1年間です。所定給付日数330日の人は1年と30日、360日の人は1年と60日です
    • 30日以上続けて働けないときは、働けなかった日数だけ受給期間を延長できます(延長できるのは最長3年間)。延びるのは受け取れる期限です。受け取れる日数(所定給付日数)は、離職時の年齢・被保険者期間・離職理由などで決まります
    • 事業を始めた人などの特例:事業を行っている期間などを、最大3年間、受給期間に数えません。次の要件をすべて満たす必要があります
      • 離職日の翌日以後に始めた事業である(離職日以前に始めた事業に、離職日の翌日以後に専念する場合を含む)
      • 事業の実施期間が30日以上
      • 事業の開始日・専念し始めた日・準備に専念し始めた日のどれかから数えて30日たつ日が、受給期間の最後の日以前
      • その事業について、就業手当・再就職手当を受けていない
      • 自立できないと認められる事業ではない
  • 当てはまらない場合・注意:
    • 所定給付日数330日の人が延長できるのは最大3年−30日、360日の人は最大3年−60日です
    • 受給期間を延長したあとに、同じ病気・けがで傷病手当を申請すると、支給日数は延長がなかった場合の日数が限度になります
    • ほかの法令で似た給付を受ける日は、傷病手当は支給されません
    • 事業開始等の特例の申請期限には、例外があります(下の「窓口で確認すること」)
  • 窓口で確認すること:住所を管轄するハローワークに申請します(代理人・郵送も可)。療養などの見込み期間と、求職の申込みをしたかどうかを伝えて確認してください
    • 延長:30日以上働けなくなった日の翌日以降、早めに申請するのが原則です。延長後の受給期間の最後の日までなら申請できます
    • 傷病手当:働けない理由がなくなったあとの最初の認定日までに、傷病の認定を受けます
    • 事業開始等の特例:原則として、開始した日などの翌日から2か月以内に申請します。ただし、就業手当または再就職手当を申請して不支給になった場合は、その申請日を特例の申請日として申請できます

(ハローワークインターネットサービス「基本手当について」)

支給が終わったあとの職業訓練受講給付金

基本手当の受給資格がある間は、職業訓練受講給付金は受けられません。厚生労働省のしおりのQ7では、雇用保険を受けながら訓練を受けていて、まもなく支給が終わる人について、次のように答えています(25ページ)。

  • 雇用保険の受給資格がある人は、職業訓練受講給付金を受けられない
  • 受給資格がなくなったあとは、支給要件を満たせば受けられる可能性がある
  • そのため、支給が終わる前にハローワークに相談して、必要な手続きをする

基本手当から給付金に切り替わる場合の、給付金の初回の申請日と入金の見込みも、自分の場合をハローワークで確認してください(聞くことはハローワークで聞くことのまとめにあります)。給付金の決まりは、次の節にまとめています。

職業訓練受講給付金の条件(詳しく)

給付金を受けられるかを決めるのはハローワークです。条件を読んで、自分で「対象外」と判断しないでください。収入・世帯・資産・欠席・来所について迷うことがあれば、自分で計算せず、事前にハローワークで確認してください。

初回の振込までには時間がかかり、その間の生活費は給付金ではまかなえません。支給額がいつも満額とは限りません。事前審査が遅れると、支給が遅れたり受けられなくなったりすることがあります。初回の支給申請は、原則として受講開始から2か月目の指定来所日です。受講の申込みと一緒に、早めに相談してください。出席や来所の決まりを守らないと支給されず、繰り返すと、返還を求められることもあります。

給付金の条件・金額・申請の詳しい説明を開く

以下の「受け取るための条件」は原則の条件です。通所手当だけ受けられる場合や、欠席などの特例は、続く小見出しで説明しています。

誰が対象になる?

求職者支援制度の訓練を受ける人で、原則として次の4つすべてに当たる人です。

  • ハローワークに求職の申込みをしている
  • 雇用保険の被保険者・受給資格者でない
  • 労働の意思と能力がある
  • 職業訓練などの支援が必要だとハローワークが認めた

働いている人も、自動的に対象になるわけではありません。雇用保険に入って働いている人は、原則としてこの要件に当たりません。雇用保険に入って働いている人が受けられる例外があるかは、このサイトでは確認できていません。

給付金を受けるには、ハローワークの「支援指示」(就職支援計画書の交付)が必要です。基本手当の受給資格がある人は、支援指示ではなく受講指示で求職者支援訓練を受ける場合があります。その場合は基本手当の側の扱い(受講指示と訓練延長給付)になり、職業訓練受講給付金の対象ではありません。

対象者の例として、次のような人が挙がっています。例に当てはまっても、上の4つの要件を満たすかは別に判定されます。

  • 雇用保険に加入できなかった人
  • 雇用保険の受給中に再就職できないまま、支給が終わった人
  • 加入期間が足りずに、失業給付を受けられない人
  • 自営業を廃業した人
  • 就職が決まらないまま、学校を卒業した人
  • すぐには転職せず、働きながらスキルアップを目指す人

在職中の人では、給付金を受けて受講する例に「一定額以下の収入のパートで働きながら、正社員への転職を目指す人など」、給付金を受けずに受講する例に「働いていて一定の収入がある人など」が挙がっています。病気・けが・育児・介護などで今すぐ就職できない事情がある人は、そのことを先にハローワークに伝えてください。

受け取るための条件

次のすべてを満たして、初めて支給されます。判定は、支給単位期間(原則として訓練開始日から1か月ごとの区切り)ごとに行います。

  1. 本人の収入が月8万円以下
  2. 世帯全体の収入が月30万円以下
  3. 世帯の金融資産が300万円以下
  4. 今住んでいるところ以外に、土地・建物を持っていない
  5. 出席の要件を満たす(下の「出席・指定来所日・就職支援」)
  6. 同じ世帯で、同時に職業訓練受講手当を受けて訓練を受けている人がいない
  7. 過去3年以内に、偽りや不正な行為で特定の給付金を受けたことがない(どの給付が対象かはハローワークで確認)
  8. 過去6年以内に職業訓練受講給付金を受けていない(前に受けた最初の支給単位期間の初日から数える)

収入・世帯・資産の数え方

  • 収入:手取りではなく、税金などが引かれる前の金額です。給与(賞与を含む)のほか、事業収入(個人事業と不動産賃貸は経費を差し引いた額)・年金・仕送り・養育費なども含みます。一部は算定の対象外です。年金などで、支払う時期が制度で決まっていて本人が変えられないものが複数月分まとめて支給されたときは、月数で割った額をその期間の収入として扱います
  • 養育費:原則として収入に含めます。ただし、客観的な書類によって、子の養育という特定の使い道のために支払われていると確認できる場合は、収入から除かれます。どの書類が当てはまるか、どう扱われるかは、ハローワークで確認してください。税や児童扶養手当など、ほかの制度の収入判定と同じ扱いとは限りません
  • 世帯:住民票の世帯とは限りません。本人と、同居しているか生計が同じで別居している配偶者(内縁を含む)・子・父母です。20歳未満で学校に通っている子(就学前の子を含む)の収入は、0円とみなされます
  • 金融資産:預貯金だけでなく、現金・債券・株式・投資信託なども含みます

大規模災害の被災者・DV被害者・住居を失った人(訓練開始前までに安定した住居を持つ見通しが確認できる場合に限る)は、住所や世帯を確認する書類について、柔軟な扱いがあります。DV被害者に限り、住民票では同じ世帯でも実際には別居していて、配偶者などから月10万円を超える援助を受けていなければ、その配偶者などの収入・資産を世帯に含めません。特例に当たるかは、ハローワークで確認してください。

収入が基準を超える人・前に受けたことがある人

  • 通所手当だけ対象になる場合:本人の収入(月8万円以下)・世帯全体の収入(月30万円以下)の基準のどちらかを超えた人が対象です(本人8万円以下・世帯30万円以下の基準を満たす人は、この特例ではなく、職業訓練受講手当を含めて通常どおり判定されます)。次の3つをすべて満たせば、通所手当だけ対象になる場合があります
    • 本人の収入が月12万円以下
    • 世帯全体の収入が月34万円以下
    • 上の条件の3〜8と、通所手当そのものの要件(認められる経路・方法など)を満たす
  • 職業訓練受講手当・通所手当・寄宿手当のいずれかを受けた場合(通所手当だけの場合を含む)、その最初の支給単位期間の初日から6年たつまでは、次の訓練でいずれの手当も受けられません(厚生労働省「求職者支援制度・訓練受講のしおり」9ページ)(例外は次の項目)
  • 過去6年以内に給付金を受けたことがあっても、やむを得ない理由で訓練を途中で退校した人は、受けたことがあるとはみなされません。ほかの受給歴も含めてどう適用されるかは、ハローワークで確認してください

出席・指定来所日・就職支援

支給の条件とは別に、次のことが必要です。

  • 毎月の指定来所日にハローワークへ来所し、職業相談を受ける(支給の申請もこの日に行う)
  • 就職支援計画書に書かれた、必須の求職活動を行う
  • ハローワークの就職支援を、正当な理由なく拒否しない(紹介された求人の面接に行かないことなども含む)

これらを守らないと、支給されません。繰り返すと、支援指示の取消しや、訓練初日にさかのぼった返還命令がありえます。

訓練の側にも、全訓練期間の出席率が8割に満たない場合などに退校処分を受けることがある、という決まりがあります。給付金の出席の決まりは、この訓練の修了・退校の基準や、基本手当の支給条件とは別のもので、次のとおりです。

  • 出席は支給単位期間ごとに判定します。その期間の訓練実施日すべてに出席する必要があります(入校式・修了式・就職支援なども含む)。やむを得ない理由の欠席がある場合も、その期間の8割以上の出席が必要です。訓練の全期間で8割あればよい、という意味ではありません
  • eラーニングなど、実施日が決まっていない科目を含む訓練は、時間数と所定の計算式で判定します(日数で8割ではありません)。原則として、すべての訓練時間を受講する必要があります。やむを得ない理由で受講しなかった時間がある場合も、訓練時間の8割以上を受講し、所定の計算式を満たす必要があります。動画を倍速で見て、やむを得ない理由なく実際の受講時間が足りないと、不支給になります
  • やむを得ない理由の欠席は、ハローワークがあらかじめ決めた理由(本人の病気・けが、親族の看護・介護など)に限られ、証明書類が必要です
  • やむを得ない理由のない欠席があると、原則としてその期間は支給されません
  • 正当な理由のない就職支援の拒否(必須の求職活動をしない、紹介された求人の面接に行かない、など)も、支給されない理由になります
  • 次のことを繰り返すと、以後も支給されないうえ、支援指示の取消しや、訓練初日にさかのぼった返還命令がありえます
    • やむを得ない理由のない欠席
    • 正当な理由のない不来所
    • 正当な理由のない、必須の求職活動の不履行
    • そのほかの、正当な理由のない就職支援の拒否
  • 病気などやむを得ない理由の欠席で出席が8割に満たなかった場合は、この「繰り返し」には含まれません(その期間は不支給です)

次の場合は、扱いが変わることがあります。

  • インフルエンザなどへの感染、ひとり親が小学生以下の子の突然の病気・けがを看護する場合(本人の父母などが世帯にいないことなどの条件あり)、親族の葬儀などは、証明書類の確認を受けて訓練実施日から除外できる場合があります
  • 次の人は、やむを得ない理由以外の欠席があっても、その期間の8割以上出席などの要件と、ほかの支給要件をすべて満たせば、欠席に応じて減額して支給される場合があります
    • 求職者支援訓練の基礎コースを受けている人
    • 小学生以下の子(障害のある子は18歳未満)を養育している人
    • 要介護2相当以上の一定の親族を、2週間以上にわたって常に介護している人
  • 指定来所日は、訓練の欠席とは別に扱います。やむを得ない理由で行けないときは、事前に連絡すれば日を変えられます。やむを得ない理由なく来所しないと、次回以降の給付金が支給されません。上の3種類の人はこの扱いから除かれますが、来所しなくてよくなるわけでも、支給が保証されるわけでもありません

欠席や不来所の前に(間に合わなければ速やかに)ハローワークへ連絡し、やむを得ない理由に当たるかと、必要な証明書類の説明を受けてください。出席率を自分で計算して、対象外と判断しないでください。

金額

  • 職業訓練受講手当:月10万円
  • 通所手当:通所経路に応じた所定の額(上限あり)
  • 寄宿手当:月10,700円。訓練のために同居の配偶者などと別居して寄宿し、その必要性をハローワークが認めた場合だけ

支給単位期間が28日未満のときは別に計算するため、いつも満額とは限りません。基本手当の受給資格がある間(給付制限中を含む)は、職業訓練受講給付金を受けられません。

申請と初回の振込

職業訓練受講給付金を受けようとする人の、申請と振込の決まりです(厚生労働省「求職者支援制度・訓練受講のしおり」3・12〜14ページ)。

  • 対象になる人:職業訓練受講給付金を受けようとする人
  • 条件:
    • 事前審査が必要です。受講の申込みと同時にもでき、出席以外の支給要件を審査します
    • 支給単位期間(原則として訓練開始日から1か月ごとの区切り)ごとに、指定来所日(月1回)に、職業相談のあとで支給申請をします。申請のたびに、その期間の本人・世帯の収入(税引き前)と、事前審査のときからの世帯・資産などの変化を申告します。迷うときは「変更あり」にして窓口で聞いてください。正しく申告しないと、不正受給に問われることがあります。初回の支給申請は、原則として受講開始から2か月目の指定来所日です。指定来所日の日付は、就職支援計画書に書かれています(しおり7・15〜16・24ページ)
    • 振込は、支給決定の1週間〜10日程度あとが目安です
  • 当てはまらない場合・注意:事前審査が遅れると、支給が遅れたり、受けられなくなったりすることがあります。確認することがあると、支給決定までに日数がかかることがあります。初回の振込までは、この給付金でまかなえない期間があります
  • 窓口で確認すること:必要な書類(世帯全員の収入の証明など)と日程を、早めにハローワークで確認してください

ほかの給付との関係・給付なしで受講する場合

  • 職業訓練受講給付金は、ほかの給付や融資を受けていることを理由に、止められたり減らされたりはしません(収入・資産の要件を満たさなくなる場合を除く)。ただし、ほかの制度の側で止められたり減らされたりする可能性があります。生活保護・給付型奨学金などを受けている人も含めて、自分の状況をハローワークで確認してください
  • 給付金の要件を満たさなくても、受講料無料の訓練を受けられる場合があります。無料なのは受講料で、教材費などは自己負担です

(しおり1〜3・7・9〜14・19〜23・26ページ、厚生労働省「求職者支援制度のご案内」、同「求職者支援制度に関するよくあるご質問」Q14・Q15)

出典(2026年10月12日に原文を確認)

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