ひとり親の職業訓練|受けられるか・訓練中の生活費・子どもの預け先・資格を取る制度の確かめ方

ひとり親が職業訓練を考えるときは、次の順に確かめると迷いにくくなります。

  1. 訓練を受けられるか:雇用保険の状況で、使う制度が分かれます。窓口はハローワークです
  2. 訓練中の生活費:基本手当(失業保険)の受給資格がない人は、条件をすべて満たせば職業訓練受講給付金(月10万円の職業訓練受講手当など。毎月の出席などの条件つき)を受けられます。初回の振込は訓練開始から1か月以上あとです
  3. 子どもを預けて通えるか:託児つきのコースや、訓練時間の短いコースがあります。託児の対象年齢はコースで違い、小学生は対象外の例もあります
  4. 資格を取るなら別の制度:看護師・保育士・介護福祉士などを6か月以上かけて取るなら、自治体の高等職業訓練促進給付金も候補になります。職業訓練受講給付金を受けている間は、高等職業訓練促進給付金の対象になりません

このページは、窓口で相談する前に、自分に関係する条件と聞くことを整理するためのものです。受けられるかを決めるのはハローワーク(高等職業訓練促進給付金などは自治体)です。

次にやること
ページの最後の「窓口で聞くことのメモ」を見て、ハローワークで聞くことを書き出してください。そのうえで、ハローワークに相談に行く日を決めます。

2026年10月12日時点の情報です。岐阜の求職者支援訓練2コースの日程は、2026年10月21日に公式一覧と募集チラシで確認しました。延長が実施されたかと受付状況は未確認です。

先に読みたいところ

先に、読む場所を決める

上から順に当てはめてください。これは読む場所の案内で、受けられるかの判定ではありません。

⓪ 今すぐ就職できる状態ですか?

子どもを育てていることだけで、この先に進めないわけではありません。預け先を決めるなどして、すぐに働ける状態なら、①へ進んでください。預け先がまだ決まっていない人は、そのこともハローワークに伝えて相談してください。

病気・けが・妊娠・出産・育児・介護などで、今すぐには就職できない人は、この先の区分だけで決めずに、ハローワークで確かめてください。療養などの見込み期間と、求職の申込みをしたかどうかを伝えます。短い病気・けがには別の扱いがあるので、基本手当の受給資格があるかと、働けない見込みの期間もあわせて伝えて、相談してください(職業訓練とは:すぐに就職できない人)。

① 今、働いていますか?(パート・派遣・契約社員・自営を含む)

  • 働いている:働いていても、求職者支援制度の対象に自動的になるわけではありません。雇用保険に入って働いている人は、原則として求職者支援訓練の要件に当たりません。働きながら学べる訓練はオンラインで受けられる職業訓練、講座の費用の補助は制度の違いで説明しています
  • 前の仕事の受給資格が残っているかもしれない/自分では分からない:先にハローワークで、基本手当の受給資格を確かめてください

② 働いていない人は、基本手当の受給資格で分かれます

  • 受給資格があると確認できた(待期中・給付制限中・受給中を含む):受給資格がある間は、職業訓練受講給付金を受けられません。失業保険をもらいながら職業訓練を受けるを読んでください
  • 受給資格を確認中(離職票を出したが、まだ決まっていない):受給資格の有無が決まるまでは、職業訓練受講給付金の対象か判断できません。先にハローワークで、受給資格があるかを確かめてください
  • 受給資格がないことをハローワークで確かめた(雇用保険に入っていなかった・加入期間が足りない):このまま読み進めてください
  • 支給が終わった、もうすぐ終わる:支給が終わったことは、受給資格がないことと同じとは限りません。受給資格が残っていないかと、職業訓練受講給付金に移る手続きを、ハローワークで確かめてください
  • 分からない:まずハローワークで、基本手当の受給資格を確かめてください

1 訓練を受けられるか

職業訓練(ハロートレーニング)には、主に公共職業訓練と求職者支援訓練があります。受講料は原則無料ですが、教材費などは自分で払います。違いは公共職業訓練と求職者支援訓練の違いにあります。

雇用保険に入っていなかった人が受けることの多い求職者支援訓練は、原則として次の4つすべてに当たる人が対象です(厚生労働省「求職者支援制度のご案内」)。

  • ハローワークに求職の申込みをしている
  • 雇用保険の被保険者・受給資格者でない
  • 労働の意思と能力がある
  • 職業訓練などの支援が必要だとハローワークが認めた

申し込む前に、ハローワークで何回か相談が必要な地域があります。締切日に初めて行っても申し込めないことがあるので、動き始める時期は締切に間に合う?で確かめてください。選考の準備は面接で聞かれることと倍率の調べ方、合否から初回の振込までの日程は合否はいつ届く?にあります。合格したあとの手続きや、子どもを預けて通う準備は、入校前の準備にまとめています。

分野から探す人は、事務・パソコン、介護、Web・デザイン、オンラインを見てください。岐阜県に住んでいる人は岐阜県の募集一覧にまとめています。

2 訓練中の生活費:職業訓練受講給付金の条件

給付金を受けられるかを決めるのはハローワークです。条件を読んで、自分で「対象外」と判断しないでください。収入・世帯・資産・欠席・来所について迷うことがあれば、自分で計算せず、事前にハローワークで確認してください。

条件は多いですが、子育て中の人に関係する例外もあります。

児童扶養手当・児童手当は収入に入る?

高知労働局が公開している「求職者支援制度に関するよくあるご質問」(2020年8月作成)では、特定の使い道のために支給される手当(児童扶養手当、児童手当など)は、収入の算定の対象外とされています。

今回確かめた厚生労働省の「よくあるご質問」(2023年4月作成)には具体例がなく、「収入の算定対象外としているものもある」とだけ書かれています。いまも同じ扱いかは、このサイトでは厚生労働省の資料で確かめられていません。遺族年金などの扱いも確認できていません。

手当や年金を受け取っている人は、事前審査の前に、利用するハローワークで「この収入は数えるか」を確かめてください。受け取っているものを1つずつ名前で挙げて(たとえば「児童扶養手当」「児童手当」「養育費」)、それぞれ聞きます。自分で計算して、対象外と判断しないでください。

初回の振込までには時間がかかり、その間の生活費は給付金ではまかなえません。支給額がいつも満額とは限りません。事前審査が遅れると、支給が遅れたり受けられなくなったりすることがあります。初回の支給申請は、原則として受講開始から2か月目の指定来所日です。受講の申込みと一緒に、早めに相談してください。出席や来所の決まりを守らないと支給されず、繰り返すと、返還を求められることもあります。



給付金の条件・金額・申請の詳しい説明を開く

誰が対象になる?

求職者支援制度の訓練を受ける人で、原則として次の4つすべてに当たる人です。

  • ハローワークに求職の申込みをしている
  • 雇用保険の被保険者・受給資格者でない
  • 労働の意思と能力がある
  • 職業訓練などの支援が必要だとハローワークが認めた

働いている人も、自動的に対象になるわけではありません。雇用保険に入って働いている人は、原則としてこの要件に当たりません。雇用保険に入って働いている人が受けられる例外があるかは、このサイトでは確認できていません。

給付金を受けるには、ハローワークの「支援指示」(就職支援計画書の交付)が必要です。基本手当の受給資格がある人は、支援指示ではなく受講指示で求職者支援訓練を受ける場合があります。その場合は基本手当の側の扱い(失業保険をもらいながら職業訓練を受ける)になり、職業訓練受講給付金の対象ではありません。

対象者の例として、次のような人が挙がっています。例に当てはまっても、上の4つの要件を満たすかは別に判定されます。

  • 雇用保険に加入できなかった人
  • 雇用保険の受給中に再就職できないまま、支給が終わった人
  • 加入期間が足りずに、失業給付を受けられない人
  • 自営業を廃業した人
  • 就職が決まらないまま、学校を卒業した人
  • すぐには転職せず、働きながらスキルアップを目指す人

在職中の人では、給付金を受けて受講する例に「一定額以下の収入のパートで働きながら、正社員への転職を目指す人など」、給付金を受けずに受講する例に「働いていて一定の収入がある人など」が挙がっています。病気・けが・育児・介護などで今すぐ就職できない事情がある人は、そのことを先にハローワークに伝えてください。

受け取るための条件

次のすべてを満たして、初めて支給されます。判定は、支給単位期間(原則として訓練開始日から1か月ごとの区切り)ごとに行います。

  1. 本人の収入が月8万円以下
  2. 世帯全体の収入が月30万円以下
  3. 世帯の金融資産が300万円以下
  4. 今住んでいるところ以外に、土地・建物を持っていない
  5. 出席の要件を満たす(下の「出席・指定来所日・就職支援」)
  6. 同じ世帯で、同時に職業訓練受講手当を受けて訓練を受けている人がいない
  7. 過去3年以内に、偽りや不正な行為で特定の給付金を受けたことがない(どの給付が対象かはハローワークで確認)
  8. 過去6年以内に職業訓練受講給付金を受けていない(前に受けた最初の支給単位期間の初日から数える)

収入・世帯・資産の数え方

  • 収入:手取りではなく、税金などが引かれる前の金額です。給与(賞与を含む)のほか、事業収入(個人事業と不動産賃貸は経費を差し引いた額)・年金・仕送り・養育費なども含みます。一部は算定の対象外です。年金などで、支払う時期が制度で決まっていて本人が変えられないものが複数月分まとめて支給されたときは、月数で割った額をその期間の収入として扱います
  • 養育費:原則として収入に含めます。ただし、客観的な書類によって、子の養育という特定の使い道のために支払われていると確認できる場合は、収入から除かれます。どの書類が当てはまるか、どう扱われるかは、ハローワークで確認してください。税や児童扶養手当など、ほかの制度の収入判定と同じ扱いとは限りません
  • 世帯:住民票の世帯とは限りません。本人と、同居しているか生計が同じで別居している配偶者(内縁を含む)・子・父母です。20歳未満で学校に通っている子(就学前の子を含む)の収入は、0円とみなされます
  • 金融資産:預貯金だけでなく、現金・債券・株式・投資信託なども含みます

大規模災害の被災者・DV被害者・住居を失った人(訓練開始前までに安定した住居を持つ見通しが確認できる場合に限る)は、住所や世帯を確認する書類について、柔軟な扱いがあります。DV被害者に限り、住民票では同じ世帯でも実際には別居していて、配偶者などから月10万円を超える援助を受けていなければ、その配偶者などの収入・資産を世帯に含めません。特例に当たるかは、ハローワークで確認してください。

収入が基準を超える人・前に受けたことがある人

  • 通所手当だけ対象になる場合:本人の収入(月8万円以下)・世帯全体の収入(月30万円以下)の基準のどちらかを超えた人が対象です(本人8万円以下・世帯30万円以下の基準を満たす人は、この特例ではなく、職業訓練受講手当を含めて通常どおり判定されます)。次の3つをすべて満たせば、通所手当だけ対象になる場合があります
    • 本人の収入が月12万円以下
    • 世帯全体の収入が月34万円以下
    • 上の条件の3〜8と、通所手当そのものの要件(認められる経路・方法など)を満たす
  • 職業訓練受講手当・通所手当・寄宿手当のいずれかを受けた場合(通所手当だけの場合を含む)、その最初の支給単位期間の初日から6年たつまでは、次の訓練でいずれの手当も受けられません(厚生労働省「求職者支援制度・訓練受講のしおり」9ページ)(例外は次の項目)
  • 過去6年以内に給付金を受けたことがあっても、やむを得ない理由で訓練を途中で退校した人は、受けたことがあるとはみなされません。ほかの受給歴も含めてどう適用されるかは、ハローワークで確認してください

出席・指定来所日・就職支援

支給の条件とは別に、次のことが必要です。

  • 毎月の指定来所日にハローワークへ来所し、職業相談を受ける(支給の申請もこの日に行う)
  • 就職支援計画書に書かれた、必須の求職活動を行う
  • ハローワークの就職支援を、正当な理由なく拒否しない(紹介された求人の面接に行かないことなども含む)

これらを守らないと、支給されません。繰り返すと、支援指示の取消しや、訓練初日にさかのぼった返還命令がありえます。

訓練の側にも、全訓練期間の出席率が8割に満たない場合などに退校処分を受けることがある、という決まりがあります。給付金の出席の決まりは、この訓練の修了・退校の基準や、基本手当の支給条件とは別のもので、次のとおりです。

  • 出席は支給単位期間ごとに判定します。その期間の訓練実施日すべてに出席する必要があります(入校式・修了式・就職支援なども含む)。やむを得ない理由の欠席がある場合も、その期間の8割以上の出席が必要です。訓練の全期間で8割あればよい、という意味ではありません
  • eラーニングなど、実施日が決まっていない科目を含む訓練は、時間数と所定の計算式で判定します(日数で8割ではありません)。原則として、すべての訓練時間を受講する必要があります。やむを得ない理由で受講しなかった時間がある場合も、訓練時間の8割以上を受講し、所定の計算式を満たす必要があります。動画を倍速で見て、やむを得ない理由なく実際の受講時間が足りないと、不支給になります
  • やむを得ない理由の欠席は、ハローワークがあらかじめ決めた理由(本人の病気・けが、親族の看護・介護など)に限られ、証明書類が必要です
  • やむを得ない理由のない欠席があると、原則としてその期間は支給されません
  • 正当な理由のない就職支援の拒否(必須の求職活動をしない、紹介された求人の面接に行かない、など)も、支給されない理由になります
  • 次のことを繰り返すと、以後も支給されないうえ、支援指示の取消しや、訓練初日にさかのぼった返還命令がありえます
    • やむを得ない理由のない欠席
    • 正当な理由のない不来所
    • 正当な理由のない、必須の求職活動の不履行
    • そのほかの、正当な理由のない就職支援の拒否
  • 病気などやむを得ない理由の欠席で出席が8割に満たなかった場合は、この「繰り返し」には含まれません(その期間は不支給です)

次の場合は、扱いが変わることがあります。

  • インフルエンザなどへの感染、ひとり親が小学生以下の子の突然の病気・けがを看護する場合(本人の父母などが世帯にいないことなどの条件あり)、親族の葬儀などは、証明書類の確認を受けて訓練実施日から除外できる場合があります
  • 次の人は、やむを得ない理由以外の欠席があっても、その期間の8割以上出席などの要件と、ほかの支給要件をすべて満たせば、欠席に応じて減額して支給される場合があります
    • 求職者支援訓練の基礎コースを受けている人
    • 小学生以下の子(障害のある子は18歳未満)を養育している人
    • 要介護2相当以上の一定の親族を、2週間以上にわたって常に介護している人
  • 中学生の子は、上の2つの例外の「小学生以下の子」に入りません。 中学生の子を育てていることだけでは、減額支給の例外に当たりません(障害のある子は18歳未満まで対象)。中学生の子の看護で休んだ日も、訓練実施日から除外する例外には当たりません。やむを得ない理由の欠席(親族の看護)に当たるかを、ハローワークで確かめてください
  • 指定来所日は、訓練の欠席とは別に扱います。やむを得ない理由で行けないときは、事前に連絡すれば日を変えられます。やむを得ない理由なく来所しないと、次回以降の給付金が支給されません。上の3種類の人はこの扱いから除かれますが、来所しなくてよくなるわけでも、支給が保証されるわけでもありません

欠席や不来所の前に(間に合わなければ速やかに)ハローワークへ連絡し、やむを得ない理由に当たるかと、必要な証明書類の説明を受けてください。出席率を自分で計算して、対象外と判断しないでください。

子どもの看護で休んだときは、子が学校を欠席したことが分かる書類などが証明書類になります(しおり19〜21ページ)。どの書類が要るかは、訓練が始まる前に聞いておくと慌てずに済みます。

金額

  • 職業訓練受講手当:月10万円
  • 通所手当:通所経路に応じた所定の額(上限あり)
  • 寄宿手当:月10,700円。訓練のために同居の配偶者などと別居して寄宿し、その必要性をハローワークが認めた場合だけ

支給単位期間が28日未満のときは別に計算するため、いつも満額とは限りません。基本手当の受給資格がある間(給付制限中を含む)は、職業訓練受講給付金を受けられません。

申請と初回の振込

  • 対象になる人:職業訓練受講給付金を受けようとする人
  • 条件:
    • 事前審査が必要です。受講の申込みと同時にもでき、出席以外の支給要件を審査します
    • 支給単位期間(原則として訓練開始日から1か月ごとの区切り)ごとに、指定来所日(月1回)に、職業相談のあとで支給申請をします。申請のたびに、その期間の本人・世帯の収入(税引き前)と、事前審査のときからの世帯・資産などの変化を申告します。迷うときは「変更あり」にして窓口で聞いてください。正しく申告しないと、不正受給に問われることがあります。初回の支給申請は、原則として受講開始から2か月目の指定来所日です
    • 振込は、支給決定の1週間〜10日程度あとが目安です
  • 当てはまらない場合・注意:事前審査が遅れると、支給が遅れたり、受けられなくなったりすることがあります。確認することがあると、支給決定までに日数がかかることがあります。初回の振込までは、この給付金でまかなえない期間があります
  • 窓口で確認すること:必要な書類(世帯全員の収入の証明など)と日程を、早めにハローワークで確認してください

日付を当てはめた例は合否はいつ届く?にあります。

ほかの給付との関係・給付なしで受講する場合

  • 職業訓練受講給付金は、ほかの給付や融資を受けていることを理由に、止められたり減らされたりはしません(収入・資産の要件を満たさなくなる場合を除く)。ただし、ほかの制度の側で止められたり減らされたりする可能性があります。生活保護・給付型奨学金などを受けている人も含めて、自分の状況をハローワークで確認してください
  • 給付金の要件を満たさなくても、受講料無料の訓練を受けられる場合があります。無料なのは受講料で、教材費などは自己負担です

(厚生労働省「求職者支援制度・訓練受講のしおり」1〜3・7・9〜16・19〜24・26ページ、厚生労働省「求職者支援制度のご案内」、高知労働局・厚生労働省「求職者支援制度に関するよくあるご質問」)

給付金について、ほかの例も含めて詳しく読みたい人は職業訓練受講給付金の条件チェック、給付を受けられなかったときは落ちた・対象外だったときを見てください。

手当だけでは足りないとき:求職者支援資金融資

給付ではなく、労働金庫(ろうきん)からの借入れです(しおり27ページ)。初回の給付までの生活費をこの融資でまかなえるとは見込まないでください。

融資の詳しい説明を開く
  • 対象になる人:職業訓練受講手当を受ける人で、手当だけでは生活費が足りない人
  • 条件:
    • 労働金庫の審査などの条件を満たせば、利用できる場合があります
    • 貸付の上限は、同居している(または生計が同じで別居している)配偶者・子・父母がいる人は月10万円、それ以外の人は月5万円です。上限まで借りられる保証はありません
    • 金利は2.0%です。就職しても返済は免除されません
    • 原則として未成年は利用できず、最終返済のときに65歳以下である必要があります
  • 当てはまらない場合・注意:
    • 審査の結果、利用できないことがあります
    • やむを得ない理由のない欠席の繰り返し、就職支援の拒否、不正受給の処分などで給付金の支給が止められた場合は、残りの借入れを直ちに一括で返します
    • 途中で退校すると、元金の据え置き期間が変わります
    • いつから借りられるかは、このサイトでは確認できていません
  • 窓口で確認すること:初回の給付までの生活費をこの融資でまかなえるとは見込まないでください。借りられる時期と条件を、ハローワークと労働金庫で確かめてください

3 子どもを預けて通えるか

託児サービスつきの訓練や、在宅中心のeラーニングのコースがあります(青森労働局「職業訓練制度のご案内」4ページ)。託児の対象年齢や費用は、コースや地域ごとに決まっています。

全国の託児つきのコースの探し方

  • ハロートレーニングコース情報検索:ハローワークインターネットサービスの「ハロートレーニングコース情報検索」で、分野や都道府県を選んで、全国のコースを探せます。託児があるかは、各コースの案内で見ます
  • 都道府県の委託訓練の案内:住んでいる都道府県や労働局のページに、委託訓練の募集一覧が載っています。岐阜県なら岐阜県の募集一覧、東京都ならTOKYOはたらくネットの委託訓練のページです
  • ハローワークの窓口:住所を管轄するハローワークで「託児つきの訓練を探している」と伝え、子どもの年齢と、通える範囲のコース・次の募集の開始日を聞く

下は、公式の募集案内で確かめた例です。募集の時期は過ぎていることがあるので、いま受け付けているかは公式の案内で確かめてください。

東京都の例:委託訓練(2026年12月生)

東京都「令和8年12月生 受講生募集のご案内」では、託児サービスは希望者だけが申し込むもので、次の①〜③すべてに当たる人が対象です。募集案内の書き方のまま引用します(6ページ)。

  • ①「受入対象年齢の児童の保護者で、職業訓練を受講することによって当該児童を保育することができない方」
  • ②「同居親族その他の方が当該児童を保育することができない方」
  • ③「申込の時点で、年契約または月極め契約で、別の保育施設等に当該児童を預けていない方」

申込みのしかた(同6ページ):

  • 託児の利用申込書は、訓練の受講申込みと同時にハローワークへ出す。合格してから申し込むものではない
  • 申込者全員が使えるとは限らない。利用できるかは合格発表と同時に知らされる
  • 申し込んだあとは原則として取り消せない。取り消すと、合格が取り消しになる場合がある

使うときの決まり(同6ページ):

  • 受入対象年齢は訓練によって違う
  • 利用は原則として訓練実施日だけで、休校日や欠席日は使えない
  • 高熱や感染症などの症状があるときは使えない。子どもが急に体調を崩したときは、託児があっても預けられないことがある
  • 障害などがあり、保育に特別な配慮が必要な子は、利用できない場合がある。申込みの前に託児施設に相談する
  • 利用料は無料。ただし、訓練によっておやつ代などの自己負担がある

この募集で託児がつく科目と受入児童は次のとおりです(7ページ)。

  • オフィススペシャリスト養成科:受入児童数3人
  • 簿記会計office科:受入児童数5人

どちらも受入児童は「生後2か月から小学校就学前までの児童」です。この例では、小学生の子は託児の対象になりません。

東京都には、育児・介護などの事情がある人(在職中の求職者を含む)向けに、1か月あたりの訓練時間が短い「育児等両立応援訓練(短時間訓練)」もあります(同じ募集案内)。

岐阜県の例(求職者支援訓練)

岐阜労働局「ハロートレーニング募集一覧」には託児の欄があります。求職者支援訓練では、2026年10月20日に掲載内容を見た時点で、託児つきのコースが2つ載っていました。

ゼロから始めるパソコン基礎科(託児・短時間)(岐阜市)

  • 延長した場合の締切は10月20日でした(この日付は過ぎています)。延長の実施・受付状況は未確認です。申込済みの人向けの日程は、岐阜県の募集一覧の「締切を過ぎた募集」にも載せています
  • 状態:掲載日程上の通常の募集期間は10月13日まででした(この日付は過ぎています)。募集チラシには「定員に達しない場合は10月20日まで募集を延長します」とありますが、10月21日に見た労働局の一覧と募集チラシでも、延長の実施は確かめられませんでした
  • 募集チラシ上の予定は、選考10月23日、結果通知10月28日(郵送)です。申し込んだ人は、実施機関からの案内も確かめてください
  • 訓練期間:2026年11月10日〜2027年2月9日。9時40分〜15時20分
  • 託児:定員3名。託児サービス料は無料(お弁当・おやつは持参)。託児施設への送迎が必要。申込みが多いと利用できないこともある。託児を希望しない人も受講できる
  • 教材費11,500円(税込)は自己負担

ビジネスパソコン基礎科(託児)(大垣市)

  • 掲載日程上の募集期間内。チラシ上の募集期間は10月15日〜11月4日です(延長した場合の締切は11月18日・延長の実施は未確認)。受付状況は未確認なので、申し込む前に確かめてください。延長は決まっていないので、通常の締切の11月4日に間に合うように準備します
  • 選考:11月24日。結果の通知日は11月27日
  • 訓練期間:2026年12月9日〜2027年3月8日。9時30分〜16時
  • 託児:定員5名。費用は無料(昼食代・おやつ代などは自己負担)。託児施設への子どもの送迎が必要
  • 教科書代7,370円は自己負担

これから申し込むコースは、いま受け付けているかを、申し込む前に電話で確かめてください。問い合わせ先は、各コースの募集チラシに載っている訓練実施機関か、住所を管轄するハローワークです。

どちらのチラシにも、託児の対象年齢は書かれていません。子どもの年齢を伝えて、訓練実施機関に確かめてください。

岐阜県の委託訓練(公共職業訓練)にも、託児の定員があるコースがあります(岐阜県の募集一覧)。

ポリテクセンター岐阜(公共職業訓練)にも、託児サービスがあります。ポリテクセンターが委託する託児施設で預かるので、託児施設への送迎が必要です。託児施設は通所経路や子どもの年齢などで決まり、内容や利用条件は託児施設によって違います。申込みが多い場合や、受け入れられる託児施設がない場合は、利用できないことがあります(「託児サービス付加事業のご紹介」)。

大阪府の例:委託訓練

大阪労働局の「離職者等再就職訓練コース一覧」の「定員(託児定員)」欄で、託児つきのコースを確かめられます。託児の対象年齢は、この一覧には書かれていません。

ひとり親家庭の父母には、一般の受験者とは別に合否を判定する優先枠があります(定員のうち上限あり)。

小学生・中学生の子がいる人

上の東京都の例のように、託児は小学校に入る前の子だけが対象の例があります。子どもが小学生・中学生なら、託児の有無よりも、訓練の時間と、放課後・長期休みの過ごし方を先に決めておくほうが現実的です。

小学生の子がいる人

  • 放課後児童クラブ(学童保育)を使えるかを、住んでいる市区町村の担当窓口で確かめてください。聞くことは、職業訓練に通っている間も利用できるか、申込みの時期、開所時間、夏休みなど長期休みの扱いです
  • 1日の訓練時間と下校時刻・クラブの開所時間を並べて、送り迎えが間に合うかを確かめます

中学生の子がいる人

  • 部活動のない日や長期休み、定期テストの時期など、家にいる時間が長くなる日を、訓練の日程と照らし合わせてください

どちらの場合も

  • 1日の訓練時間(短時間のコースがあるか)と休講日を比べる
  • eラーニング中心のコースがあるかを確かめる(出席は時間数と計算式で判定します。上の「出席・指定来所日・就職支援」)
  • 子どもの急な病気で休んだときの扱いを確かめる(同じ節の例外)

働きながら、または在宅で学べるコースはオンラインで受けられる職業訓練にあります。

4 資格を取るなら:ひとり親向けの別の制度

ひとり親向けには、自治体が行う「母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業」があります。こども家庭庁は、制度を設けていない都道府県などに住んでいる場合は対象にならない、と案内しています。窓口は住んでいる市(町村に住んでいる人は都道府県)で、ハローワークではありません。

高等職業訓練促進給付金

ひとり親が、就職に有利な資格を取るために養成機関で学ぶ間の生活費を支援する制度です。

国の実施要綱(こども家庭庁、2026年4月1日適用)の主な対象者は、次のすべてを満たす人です。

  • 20歳未満の子を育てるひとり親
  • 児童扶養手当を受けているか、同じくらいの所得水準(水準を超えても、その後1年間は対象)。こども家庭庁の案内では、子が1人の場合の例として「1年間の収入が385万円未満」が挙がっています
  • 養成機関で6か月以上のカリキュラムを学び、対象資格の取得が見込まれる
  • 仕事や育児と、学ぶことの両立が難しいと認められる

ここでいう所得や世帯の判定は、上で説明した職業訓練受講給付金のものとは別です。誰の所得を、どの年度の分で見るのか、養育費をどう扱うのかは、住んでいる自治体で確かめてください。

対象資格の例には、看護師、准看護師、保育士、介護福祉士、理学療法士、作業療法士、調理師、製菓衛生師などの国家資格や、シスコシステムズ認定資格、LPI認定資格などのデジタル分野の民間資格が挙がっています。実際にどの資格を対象にするかは、都道府県などが地域の事情に合わせて決めます。

こども家庭庁の案内に載っている支給額は次のとおりです。実際の額と条件は、住んでいる自治体で確かめてください。

  • 訓練期間中:月額10万円(住民税課税世帯は月額70,500円)。訓練期間の最後の1年間は、支給額が4万円増える
  • 訓練修了後:5万円(住民税課税世帯は25,000円)

この給付金は、原則として同じ人には一度しか支給されません。准看護師を修了して続けて看護師を目指す場合などには例外があります。受給中に子が20歳になっても、要件を満たせば「高等職業訓練促進継続給付金」の対象になる場合があります。

申請の時期と、最初の支給までの生活費

入学したらすぐに生活費が入る、とは見込まないでください。申請の手続きや支給の始まる時期は、自治体ごとに決まっています。入学(入校)の前に自治体に相談して、次の点を確かめてください。

  • 事前相談が必要か、申請の期限はいつか
  • 支給がどの月から始まるか。申請より前の月にさかのぼって支給されるか
  • 最初の振込はいつか
  • 支給を受けられる期間の上限
  • 修了後の5万円(または25,000円)の申請のしかた

職業訓練受講給付金などとの関係

  • 対象になる人:ひとり親向けの高等職業訓練促進給付金(自治体の制度)と、職業訓練受講給付金・訓練延長給付・教育訓練給付金・教育訓練支援給付金などを、あわせて考えている人
  • 条件(国の運営通知):
    • 高等職業訓練促進給付金と趣旨を同じくする給付を受けている場合は、高等職業訓練促進給付金の対象になりません。職業訓練受講給付金、訓練延長給付、教育訓練支援給付金などが、これに当たります
    • 雇用保険の教育訓練給付金を受ける場合は、高等職業訓練促進給付金も支給できます
    • 教育訓練支援給付金と高等職業訓練促進給付金は、支給額や支給期間を確かめたうえで、どちらかを選べます
  • 当てはまらない場合・注意:高等職業訓練促進給付金は、原則として同じ人には再支給しません(准看護師から看護師へ続けて学ぶ場合などの扱いは別)。対象の資格・金額・条件は自治体の運用で違います。職業訓練受講給付金の側は、ほかの給付を理由に止められません(収入・資産の要件を除く)。ただし、ほかの制度の側で止められたり減らされたりする可能性があります
  • 窓口で確認すること:いま受けている給付の正式な名前と支給期間を伝えて、申請の前に、住んでいる自治体とハローワークの両方で確認してください

求職者支援訓練は2〜6か月、高等職業訓練促進給付金は6か月以上の養成機関が対象です。どちらが合うかは、取りたい資格と学ぶ期間だけでなく、所得や自治体の条件、ほかの給付との関係でも変わります。

自立支援教育訓練給付金(講座の費用の補助)

ひとり親が指定の講座を受けて修了したときに、費用の一部が支給される制度です。こども家庭庁の案内では、次のように説明されています。

  • 支給額:経費の60%(下限は12,001円)。上限は、雇用保険の一般教育訓練・特定一般教育訓練の対象講座なら最大20万円、専門実践教育訓練の対象講座なら修学年数×40万円で最大160万円
  • 専門実践教育訓練の対象講座を受けた場合の追加:修了後1年以内に資格を取って就職などをした場合は、「その経費の85%(上限は修業年数×60万円、最大240万円)が支給されます」と案内されています
    • 60%と85%を合わせて受け取れる、という意味ではありません。条件を満たすと、支給額全体が経費の85%になる、という書き方です
    • 追加分の申請の手順と期限、対象になる経費の範囲は、自治体で確かめてください
  • 雇用保険の教育訓練給付金を受けられる人は、その額との差額が支給される(下限は12,001円)
  • 対象者:20歳未満の児童を扶養しているひとり親です。自立に向けた計画(母子・父子自立支援プログラム)の策定などを受け、その講座が適職に就くために必要だと認められる人が対象です。受講中に子が20歳になっても、受講修了までは引き続き対象です

手続きは、受講の前と修了の後の2回あります。

  • 受講を始める前に、都道府県などから講座の指定を受ける必要があります。 必ず事前に、住んでいる市(町村に住んでいる人は都道府県)に相談してください
  • 講座の指定を受けただけでは支給されません。修了したあとに、支給の申請が必要です。修了後の申請期限、追加の支給を受けるときの申請期限、必要な書類(領収書など)も、受講を始める前に自治体で確かめてください

この給付金と職業訓練受講給付金の関係は、このサイトでは確認できていません。両方を考えている人は、自治体とハローワークの両方で聞いてください。

相談できる窓口

  • ハローワーク:職業訓練の申込み、職業訓練受講給付金、基本手当の受給資格の確認
  • 住んでいる市(町村に住んでいる人は都道府県)のひとり親家庭の担当課:高等職業訓練促進給付金・自立支援教育訓練給付金
  • 住んでいる市区町村の放課後児童クラブ(学童保育)の担当窓口:小学生の子の放課後・長期休みの預け先
  • ひとり親家庭支援センター等:都道府県・市などが行う「ひとり親家庭等就業・自立支援事業」の窓口です。就業相談から就業支援講習会、就業情報の提供まで、一貫した就業支援を受けられます(こども家庭庁)。最寄りの窓口は、こども家庭庁の「各自治体のひとり親家庭支援センター等一覧」(2026年7月末時点)で探せます
  • 養育費の相談:こども家庭庁のページに、法テラス(日本司法支援センター)や養育費等相談支援センターなどの相談先がまとめられています

窓口で聞くことのメモ

相談の前に、次の点を書き出しておきます。

ハローワークで

  • 基本手当の受給資格があるか(自分で分からない場合)
  • 受け取っている手当・給付を1つずつ名前で挙げて、給付金の収入に数えるか(たとえば「児童扶養手当は数えますか」「児童手当は数えますか」「養育費は数えますか」)
  • 養育費を除いてもらうには、どの書類が要るか
  • 子どもの急な病気で休んだとき、訓練実施日から除外できるか。そのときの証明書類
  • 中学生の子の看護で休んだときの扱い(除外の例外は、小学生以下の子だけが対象)
  • 減額支給の例外(小学生以下の子を養育している人)に当たるか
  • 事前審査に必要な書類と、指定来所日の日付
  • 融資を考えるなら、借りられる時期

訓練実施機関で

  • 託児の対象年齢・定員・送迎・費用・申込みの時期
  • 1日の訓練時間と休講日

市区町村で

  • 放課後児童クラブを、職業訓練中に使えるか。申込みの時期・開所時間・長期休みの扱い
  • 高等職業訓練促進給付金・自立支援教育訓練給付金を、住んでいる自治体が行っているか。対象の資格や講座、金額
  • 申請の期限、支給の始まる月と最初の振込日、修了後の申請
  • いま受けている給付と同時に受けられるか

出典(原文の確認日は各出典に記載。記載のないものは2026年10月12日に確認)

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