介護の資格は、職業訓練で受講料を払わずに目指せることがあります。目指す資格によって、訓練の長さもその後の道も変わります。
国家資格の介護福祉士には、2つの道があります。
- 介護の仕事で実務経験を積んでから受験する
- 介護福祉士養成施設で学ぶ。高校卒業などのあとに入る一般のルートでは2年以上。福祉系大学等や保育士養成施設等で所定の課程を終えた人などには、1年以上の課程もある
2026年10月9日時点の情報です(一部は10月10日〜12日に再確認)。
3つの資格・研修の違い
介護職員初任者研修(130時間)
介護職員として働くうえで基本となる知識・技術を学ぶ研修です(旧ヘルパー2級相当)。
介護福祉士実務者研修(450時間)
実務経験ルートで介護福祉士の国家試験を受けるときに必要な研修です。初任者研修を修了していると、130時間が免除されます。
介護福祉士(国家資格)
実務経験ルートでは、決められた従業期間と従事日数に加え、実務者研修の修了で国家試験を受けられます。
(介護労働安定センターが厚生労働省の資料をもとに作成し、石川労働局が掲載している資料による。2024年3月)
初任者研修と実務者研修は、どちらも未経験の人が受けられます。初任者研修を修了してから実務者研修に進む場合も、残りの320時間を受ける必要があります。
介護福祉士までの道
実務経験ルートで国家試験を受けるには、次の2つを両方満たす必要があります。期限は、試験の年度の3月31日です(社会福祉振興・試験センター)。
- 従業期間:対象の施設・職種に在籍した期間が3年以上(1,095日以上)。産休・育休・病休などの休職期間も含む
- 従事日数:そのうち、実際に介護などの業務に就いた日数が540日以上。休暇・欠勤・出張・研修の日は含まない
あわせて、実務者研修の修了が必要です。
在籍3年だけでは足りないことがある点に注意してください。勤務日数が少ないと、3年たっても540日に届かない場合があります。
資格がなくても働けるが、研修が必要
資格がなくても、介護の職場で働ける職種はあります。ただし、介護に直接携わる職員のうち、医療・福祉関係の資格を持っていない人は、認知症介護基礎研修を受けることになっています。新しく採用された人には、採用後1年の猶予があります(厚生労働省)。
この決まりは、多くの介護サービスが対象です。無資格者がいない訪問系サービス(訪問入浴介護を除く)、福祉用具貸与、居宅介護支援は対象外です。どの資格があれば研修が要らないかは、勤め先に聞いてください。
職業訓練で目指せる資格
職業訓練の介護系コースには、東京都の委託訓練のように介護職員初任者研修の修了を目指すものがあります。介護福祉士を目指す介護福祉士養成科もあります。東京都の2026年4月入校生の介護福祉士養成科は、訓練期間が2年間(施設により異なる)で、応募資格には高等学校卒業以上の学歴、受講開始日に離職者で受講指示・受講推薦・支援指示を受けられること、などが入っていました(東京都の募集案内)。どの資格が取れるか、訓練期間と入学の条件は、コースの募集案内に書かれています。
全国の介護系のコースの探し方
- ハロートレーニングコース情報検索:ハローワークインターネットサービスの「ハロートレーニングコース情報検索」で、分野や都道府県を選んで、全国のコースを探せます
- 都道府県の委託訓練の案内:住んでいる都道府県や労働局のページに、委託訓練の募集一覧が載っています。岐阜県なら岐阜県の募集一覧、東京都ならTOKYOはたらくネットです
- ハローワークの窓口:住所を管轄するハローワークで「介護の資格を取れる訓練を考えている」と伝え、通える範囲のコースと次の募集の開始日を聞く
東京都・岐阜県の例
募集されていた例です。
- 東京都の委託訓練(2026年9月入校生):介護初任者研修・福祉用具専門相談員養成科、介護職員初任者研修・福祉用具・看護助手科
- 東京都の2年の訓練(2026年4月入校生):介護福祉士養成科
- 岐阜県の委託訓練:介護員養成科(岐阜市、託児の定員3人)。募集期間:2026年10月27日〜12月9日(受付状況は公式案内で確認)。訓練期間は2027年1月6日〜4月5日(岐阜県の募集一覧)
失業手当を受けている人向けの介護労働講習
介護労働講習は、公共職業訓練・求職者支援訓練とは別に、雇用保険の仕組みで行われている、受講料が無料の講習です。受けられるのは、ハローワークから受講指示を受けた人です。雇用保険の受給資格(特例受給資格を含む)が必要で、年齢の制限はありません(介護労働安定センターの案内)。
講習では、介護福祉士実務者研修の修了を目指し、後半に5日間の介護現場実習があります。受講料は無料で、テキスト代などは自己負担です。滋賀県の2026年度の講習期間は6月16日〜11月25日です。岐阜労働局の一覧では、岐阜の2026年度生の募集は終了と書かれています。
40歳以上・未経験からでも受けられる?
介護の職業訓練は、40歳以上の受講者が多い分野です。2024年度に全国の求職者支援訓練で「介護・医療・福祉」分野を受けた2,853人の年齢は、次のとおりでした。
- 40歳以上:2,257人(79.1%)
- そのうち50歳以上:1,626人(57.0%)
- そのうち60歳以上:586人(20.5%)
求職者支援訓練の受講者全体(38,945人)では、40歳以上は49.6%です。介護・医療・福祉分野は、全体より40歳以上の割合が大きくなっています(厚生労働省「令和6年度 求職者支援訓練実績」3ページ)。
この数字を読むときは、次の点に気をつけてください。
- 介護だけでなく、医療・福祉のコースも含んだ分野の数字です
- 求職者支援訓練だけの数字で、公共職業訓練(委託訓練など)は含みません
- 受講した人の数です。選考に通りやすいかや、修了後に就職しやすいかを示す数字ではありません。同じ資料に、年齢別の就職率は載っていません。また、就職率の計算では、訓練終了日に65歳以上の人を分母・分子から除いています(同資料2ページの注3)
年齢が気になる人が確かめることは、次の3つです。
- 受けたいコースに年齢の条件があるか:コースの募集案内か、ハローワークで確認する
- 失業手当の受給資格がある人:上の介護労働講習は、年齢の制限がありません
- 体を使う実習:次の節の条件と、施設見学会で実習の中身を聞く
実習があるコースで確かめたいこと
東京都の案内では、初任者研修を目指す科目に、必須の実技や実習(施設訪問など)がある場合があります。次の人は、受講を控えるよう求められたり、実習を受けられなかったりする場合があります。
- 妊娠中の人
- 感染症にかかっている人
- 日常生活で補助器具を使っている人
欠席などで必修の科目を受けられないと、資格は取れません。当てはまるかもしれない人は、申し込む前に、実施施設へ具体的な条件を確認してください。
実習先や取れる資格は、施設によって違います。施設見学会では、実習の時期と場所、修了後の就職支援を聞いて、施設どうしを比べてください。合格したあと、実習の日の服装や、教材費など自分で払う費用の確かめ方は、入校前の準備にまとめています。
訓練中のお金:公的な訓練と民間の就職支援
公的な訓練と、働きながら資格取得を支える民間のサービスでは、費用の負担や、生活費の確保のしかたが違います。
公的な職業訓練
- どんなものか:ハローワークを通して申し込む公共職業訓練・求職者支援訓練
- 受講料:原則無料(テキスト代などは自己負担)
- 訓練中のお金:失業手当(基本手当)の受給資格がある人は、ハローワークが訓練の必要性などを判断して受講指示を受けた場合に、支給条件を満たせば訓練中の基本手当など(下の「失業手当の受給資格がある人」)。受給資格がない人は、支援指示を受け、条件をすべて満たせば職業訓練受講給付金(下の「職業訓練受講給付金の条件」)。どちらも受けずに通う人もいる
- 選考:訓練実施施設の選考あり
民間の就職支援(働きながら資格を取る)
- どんなものか:介護の会社や人材会社などが、就職とあわせて資格取得を支える民間のサービス
- 受講料:条件はサービスごとに違う
- 訓練中のお金:働いた分の給料(雇用の形はサービスごとに違う)
- 選考:サービスごとに違う
民間の就職支援は、公的な訓練ではありません。上の民間の欄は一般的な違いで、条件はサービスごとに違います。費用を負担する条件、勤める期間、途中で辞めた場合の返金・違約金の有無と金額を、契約前に書面で確認してください。
民間のサービスを比べる前に確かめること
- 受講料無料の公的な訓練に、目指す資格のコースがあるか(住所地のハローワーク、岐阜県の募集一覧など)
- 失業手当の受給資格がある人:受講指示を受けられるかと、訓練中の基本手当・手当の扱い(すぐ下の節)
- 受給資格がない人:職業訓練受講給付金の対象になるか(職業訓練受講給付金の条件)
- ひとり親で、介護福祉士の養成機関を考えている人:高等職業訓練促進給付金(ひとり親の人)
失業手当の受給資格がある人:受講指示と訓練中の基本手当
受講指示を出すかどうかを決めるのはハローワークです。受給期間などによっては、訓練中の給付を受けられないこともあります。詳しい説明は下を開いてください。
受講指示と訓練中の基本手当の詳しい説明を開く
- 対象になる人:基本手当の受給資格がある人で、ハローワークの受講指示を受けて公共職業訓練など(求職者支援訓練の場合もあります)を受ける人
- 条件:
- 受講指示には、訓練開始前日の時点の支給残日数について所定の条件があります。ただし、残日数だけでは決まらず、訓練が必要かどうかなどもハローワークが判断します
- 受講指示を受け、失業の認定など基本手当の支給条件を満たす場合は、訓練中の基本手当の対象になります。訓練延長給付(訓練中に所定給付日数が尽きても、訓練が終わる日まで基本手当が延びる仕組み)の対象にもなります
- 当てはまらない場合・注意:受給期間などによっては、訓練中の給付を受けられない場合があります。就職・就労・欠席・退校などで、支給の対象が変わります。受講指示を受けて受講する間は、職業訓練受講給付金の対象ではありません
- 窓口で確認すること:希望のコースと開始日をハローワークに伝え、自分に当てはまる条件・支給の対象になる期間・申告と認定の手続きを確認してください
受講手当・通所手当・寄宿手当と、残日数の目安は雇用保険を受けている人のお金にあります。支給の残りの日数を見て、自分で判断しないでください。
(青森労働局「職業訓練制度のご案内」2ページ、ハローワークインターネットサービス「基本手当について」、愛知労働局「職業訓練制度Q&A」Q9)
職業訓練受講給付金の条件(失業手当の受給資格がない人)
給付金を受けられるかを決めるのはハローワークです。条件を読んで、自分で「対象外」と判断しないでください。収入・世帯・資産・欠席・来所について迷うことがあれば、自分で計算せず、事前にハローワークで確認してください。条件をひとつずつ確かめたい人は職業訓練受講給付金の条件チェックも使えます。
基本手当の受給資格がある間(給付制限中を含む)は、この給付金は受けられません。初回の振込までには時間がかかり、その間の生活費は給付金ではまかなえません。支給額がいつも満額とは限りません。事前審査が遅れると、支給が遅れたり受けられなくなったりすることがあります。初回の支給申請は、原則として受講開始から2か月目の指定来所日です。受講の申込みと一緒に、早めに相談してください。出席や来所の決まりを守らないと支給されず、繰り返すと、返還を求められることもあります。
給付金の条件・金額・申請の詳しい説明を開く
誰が対象になる?
求職者支援制度の訓練を受ける人で、原則として次の4つすべてに当たる人です。
- ハローワークに求職の申込みをしている
- 雇用保険の被保険者・受給資格者でない
- 労働の意思と能力がある
- 職業訓練などの支援が必要だとハローワークが認めた
働いている人も、自動的に対象になるわけではありません。雇用保険に入って働いている人は、原則としてこの要件に当たりません。雇用保険に入って働いている人が受けられる例外があるかは、このサイトでは確認できていません。
給付金を受けるには、ハローワークの「支援指示」(就職支援計画書の交付)が必要です。基本手当の受給資格がある人は、支援指示ではなく受講指示で求職者支援訓練を受ける場合があります。その場合は基本手当の側の扱いになり、職業訓練受講給付金の対象ではありません。
対象者の例として、次のような人が挙がっています。例に当てはまっても、上の4つの要件を満たすかは別に判定されます。
- 雇用保険に加入できなかった人
- 雇用保険の受給中に再就職できないまま、支給が終わった人
- 加入期間が足りずに、失業給付を受けられない人
- 自営業を廃業した人
- 就職が決まらないまま、学校を卒業した人
- すぐには転職せず、働きながらスキルアップを目指す人
在職中の人では、給付金を受けて受講する例に「一定額以下の収入のパートで働きながら、正社員への転職を目指す人など」、給付金を受けずに受講する例に「働いていて一定の収入がある人など」が挙がっています。病気・けが・育児・介護などで今すぐ就職できない事情がある人は、そのことを先にハローワークに伝えてください。
受け取るための条件
次のすべてを満たして、初めて支給されます。判定は、支給単位期間(原則として訓練開始日から1か月ごとの区切り)ごとに行います。
- 本人の収入が月8万円以下
- 世帯全体の収入が月30万円以下
- 世帯の金融資産が300万円以下
- 今住んでいるところ以外に、土地・建物を持っていない
- 出席の要件を満たす(下の「出席・指定来所日・就職支援」)
- 同じ世帯で、同時に職業訓練受講手当を受けて訓練を受けている人がいない
- 過去3年以内に、偽りや不正な行為で特定の給付金を受けたことがない(どの給付が対象かはハローワークで確認)
- 過去6年以内に職業訓練受講給付金を受けていない(前に受けた最初の支給単位期間の初日から数える)
収入・世帯・資産の数え方
- 収入:手取りではなく、税金などが引かれる前の金額です。給与(賞与を含む)のほか、事業収入(個人事業と不動産賃貸は経費を差し引いた額)・年金・仕送り・養育費なども含みます。一部は算定の対象外です。年金などで、支払う時期が制度で決まっていて本人が変えられないものが複数月分まとめて支給されたときは、月数で割った額をその期間の収入として扱います
- 養育費:原則として収入に含めます。ただし、客観的な書類によって、子の養育という特定の使い道のために支払われていると確認できる場合は、収入から除かれます。どの書類が当てはまるか、どう扱われるかは、ハローワークで確認してください。税や児童扶養手当など、ほかの制度の収入判定と同じ扱いとは限りません
- 児童扶養手当・児童手当:高知労働局が公開している「求職者支援制度に関するよくあるご質問」(2020年作成)では、特定の使い道のために支給される手当(児童扶養手当、児童手当など)は、収入の算定の対象外とされています。今回確かめた厚生労働省の「よくあるご質問」(2023年作成)には具体例がなく、「算定対象外としているものもある」とだけ書かれています。受け取っている人は、事前審査の前に、ハローワークで数えるかどうかを確かめてください
- 世帯:住民票の世帯とは限りません。本人と、同居しているか生計が同じで別居している配偶者(内縁を含む)・子・父母です。20歳未満で学校に通っている子(就学前の子を含む)の収入は、0円とみなされます
- 金融資産:預貯金だけでなく、現金・債券・株式・投資信託なども含みます
大規模災害の被災者・DV被害者・住居を失った人(訓練開始前までに安定した住居を持つ見通しが確認できる場合に限る)は、住所や世帯を確認する書類について、柔軟な扱いがあります。DV被害者に限り、住民票では同じ世帯でも実際には別居していて、配偶者などから月10万円を超える援助を受けていなければ、その配偶者などの収入・資産を世帯に含めません。特例に当たるかは、ハローワークで確認してください。
収入が基準を超える人・前に受けたことがある人
- 通所手当だけ対象になる場合:本人の収入(月8万円以下)・世帯全体の収入(月30万円以下)の基準のどちらかを超えた人が対象です(本人8万円以下・世帯30万円以下の基準を満たす人は、この特例ではなく、職業訓練受講手当を含めて通常どおり判定されます)。次の3つをすべて満たせば、通所手当だけ対象になる場合があります
- 本人の収入が月12万円以下
- 世帯全体の収入が月34万円以下
- 上の条件の3〜8と、通所手当そのものの要件(認められる経路・方法など)を満たす
- 職業訓練受講手当・通所手当・寄宿手当のいずれかを受けた場合(通所手当だけの場合を含む)、その最初の支給単位期間の初日から6年たつまでは、次の訓練でいずれの手当も受けられません(厚生労働省「求職者支援制度・訓練受講のしおり」9ページ)(例外は次の項目)
- 過去6年以内に給付金を受けたことがあっても、やむを得ない理由で訓練を途中で退校した人は、受けたことがあるとはみなされません。ほかの受給歴も含めてどう適用されるかは、ハローワークで確認してください
出席・指定来所日・就職支援
支給の条件とは別に、次のことが必要です。
- 毎月の指定来所日にハローワークへ来所し、職業相談を受ける(支給の申請もこの日に行う)
- 就職支援計画書に書かれた、必須の求職活動を行う
- ハローワークの就職支援を、正当な理由なく拒否しない(紹介された求人の面接に行かないことなども含む)
これらを守らないと、支給されません。繰り返すと、支援指示の取消しや、訓練初日にさかのぼった返還命令がありえます。
訓練の側にも、全訓練期間の出席率が8割に満たない場合などに退校処分を受けることがある、という決まりがあります。実習のある介護のコースでは、資格の取得にも別に必修の科目の出席が必要です(上の「実習があるコースで確かめたいこと」)。給付金の出席の決まりは、この訓練の修了・退校の基準や、基本手当の支給条件とは別のもので、次のとおりです。
- 出席は支給単位期間ごとに判定します。その期間の訓練実施日すべてに出席する必要があります(入校式・修了式・就職支援なども含む)。やむを得ない理由の欠席がある場合も、その期間の8割以上の出席が必要です。訓練の全期間で8割あればよい、という意味ではありません
- eラーニングなど、実施日が決まっていない科目を含む訓練は、時間数と所定の計算式で判定します(日数で8割ではありません)。原則として、すべての訓練時間を受講する必要があります。やむを得ない理由で受講しなかった時間がある場合も、訓練時間の8割以上を受講し、所定の計算式を満たす必要があります。動画を倍速で見て、やむを得ない理由なく実際の受講時間が足りないと、不支給になります
- やむを得ない理由の欠席は、ハローワークがあらかじめ決めた理由(本人の病気・けが、親族の看護・介護など)に限られ、証明書類が必要です
- やむを得ない理由のない欠席があると、原則としてその期間は支給されません
- 正当な理由のない就職支援の拒否(必須の求職活動をしない、紹介された求人の面接に行かない、など)も、支給されない理由になります
- 次のことを繰り返すと、以後も支給されないうえ、支援指示の取消しや、訓練初日にさかのぼった返還命令がありえます
- やむを得ない理由のない欠席
- 正当な理由のない不来所
- 正当な理由のない、必須の求職活動の不履行
- そのほかの、正当な理由のない就職支援の拒否
- 病気などやむを得ない理由の欠席で出席が8割に満たなかった場合は、この「繰り返し」には含まれません(その期間は不支給です)
次の場合は、扱いが変わることがあります。
- インフルエンザなどへの感染、ひとり親が小学生以下の子の突然の病気・けがを看護する場合(本人の父母などが世帯にいないことなどの条件あり)、親族の葬儀などは、証明書類の確認を受けて訓練実施日から除外できる場合があります
- 次の人は、やむを得ない理由以外の欠席があっても、その期間の8割以上出席などの要件と、ほかの支給要件をすべて満たせば、欠席に応じて減額して支給される場合があります
- 求職者支援訓練の基礎コースを受けている人
- 小学生以下の子(障害のある子は18歳未満)を養育している人
- 要介護2相当以上の一定の親族を、2週間以上にわたって常に介護している人
- 指定来所日は、訓練の欠席とは別に扱います。やむを得ない理由で行けないときは、事前に連絡すれば日を変えられます。やむを得ない理由なく来所しないと、次回以降の給付金が支給されません。上の3種類の人はこの扱いから除かれますが、来所しなくてよくなるわけでも、支給が保証されるわけでもありません
欠席や不来所の前に(間に合わなければ速やかに)ハローワークへ連絡し、やむを得ない理由に当たるかと、必要な証明書類の説明を受けてください。出席率を自分で計算して、対象外と判断しないでください。
金額
- 職業訓練受講手当:月10万円
- 通所手当:通所経路に応じた所定の額(上限あり)
- 寄宿手当:月10,700円。訓練のために同居の配偶者などと別居して寄宿し、その必要性をハローワークが認めた場合だけ
支給単位期間が28日未満のときは別に計算するため、いつも満額とは限りません。基本手当の受給資格がある間(給付制限中を含む)は、職業訓練受講給付金を受けられません。
申請と初回の振込
- 対象になる人:職業訓練受講給付金を受けようとする人
- 条件:
- 事前審査が必要です。受講の申込みと同時にもでき、出席以外の支給要件を審査します
- 支給単位期間ごとに、指定来所日(月1回)に、職業相談のあとで支給申請をします。申請のたびに、その期間の本人・世帯の収入(税引き前)と、事前審査のときからの世帯・資産などの変化を申告します。迷うときは「変更あり」にして窓口で聞いてください。正しく申告しないと、不正受給に問われることがあります。初回の支給申請は、原則として受講開始から2か月目の指定来所日です
- 振込は、支給決定の1週間〜10日程度あとが目安です
- 当てはまらない場合・注意:事前審査が遅れると、支給が遅れたり、受けられなくなったりすることがあります。確認することがあると、支給決定までに日数がかかることがあります。初回の振込までは、この給付金でまかなえない期間があります
- 窓口で確認すること:必要な書類(世帯全員の収入の証明など)と日程を、早めにハローワークで確認してください。初回の入金までの生活費は、別に用意しておく必要があります
日程の実例は合否はいつ届く?にあります。
ほかの給付との関係・給付なしで受講する場合
- 職業訓練受講給付金は、ほかの給付や融資を受けていることを理由に、止められたり減らされたりはしません(収入・資産の要件を満たさなくなる場合を除く)。ただし、ほかの制度の側で止められたり減らされたりする可能性があります。生活保護・給付型奨学金などを受けている人も含めて、自分の状況をハローワークで確認してください
- 給付金の要件を満たさなくても、受講料無料の訓練を受けられる場合があります。無料なのは受講料で、教材費などは自己負担です
(厚生労働省「求職者支援制度・訓練受講のしおり」1〜3・7・9〜14・19〜23・26ページ、厚生労働省「求職者支援制度のご案内」)
ひとり親の人:高等職業訓練促進給付金との関係
ひとり親が介護福祉士などの資格を取るために養成施設で学ぶ間、自治体の高等職業訓練促進給付金で生活費を受け取れる場合があります。対象の資格や条件は自治体で違います。
- 国の運営通知では、職業訓練受講給付金、訓練延長給付、教育訓練支援給付金など、高等職業訓練促進給付金と趣旨を同じくする給付を受けている場合は、高等職業訓練促進給付金の対象にならないとされています
- 雇用保険の教育訓練給付金(講座の費用の一部が戻る給付)を受ける場合は、高等職業訓練促進給付金も支給できるとされています
- 教育訓練支援給付金と高等職業訓練促進給付金は、支給額や支給期間などを確かめたうえで、どちらかを選べます
- 高等職業訓練促進給付金は、原則として同じ人には再支給されません
(こども家庭庁「母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業の円滑な運営について」)
職業訓練受講給付金の側は、ほかの給付を理由に止められません(収入・資産の要件を満たさなくなる場合を除く)が、ほかの制度の側で止められたり減らされたりする可能性があります。いま受けている給付の正式な名前と支給期間、過去の受給歴を伝えて、申請する前に、住んでいる自治体とハローワークの両方で確認してください。
制度の違いは制度の違いにあります。託児つきのコースの探し方など、ひとり親が職業訓練を考えるときに確かめることは、ひとり親の職業訓練にまとめています。
介護・医療・福祉分野の応募状況
全国の数字は、介護だけでなく、医療・福祉を含む「介護・医療・福祉」分野の数字です。埼玉県の数字だけは「介護」分野なので、比べるときは分類の違いに気をつけてください。
全国・求職者支援訓練(実践コース)「介護・医療・福祉」分野(2024年度)
- 応募倍率:0.74倍
- 就職率:71.1%
東京都・委託訓練(公共職業訓練)「介護・医療・福祉」分野(2024年度)
- 応募倍率:0.75倍
- 就職率:80.3%
東京都・求職者支援訓練「介護・医療・福祉」分野(2024年度)
- 応募倍率:0.80倍
- 就職率:71.7%
埼玉県・委託訓練「介護」分野(2024年度)
- 応募倍率:0.58倍
- 就職率:85.3%
全国の0.74倍は、実践コースの7つの分野の中でいちばん低い数字でした。コースごとに見ると、東京都の委託訓練では次のとおりです。
- 介護初任者研修・福祉用具専門相談員養成科(2026年9月入校生):0.33倍(申込8/定員24)
- 介護福祉士養成科の合計(2026年4月入校生):0.49倍(申込40/定員82)
倍率が低いコースでも、選考はあります。応募が少ないコースは、開講されないこともあります。求職者支援訓練は、応募者が定員の半数に満たない場合に中止されることがあります(厚生労働省「求職者支援制度・訓練受講のしおり」2ページ)。東京都の委託訓練も、応募者が定員に満たない科目は中止になることがあります(東京都の募集案内)。申し込むときは、開講の見込みも確認してください。
全国の求職者支援訓練の就職率は、介護職への就職だけを数えた割合ではありません(数え方)。東京都・埼玉県の数字は、就職先の職種の扱いや、分母・集計時点が全国と同じか確認できていないため、単純には比べられません。
出典(2026年10月9日取得。一部は10月10日〜12日に追加取得・再確認)
- 厚生労働省「令和6年度 求職者支援訓練実績」(ページは資料に印刷された番号。1ページ:実践コースの分野別の応募倍率・就職率/2ページ注3:就職率の算定方法〈訓練終了日に65歳以上の者を除く〉/3ページ:年齢階層別及び男女別の受講者数。2026年10月11日に再確認)
- 東京労働局「令和8年度東京都地域職業訓練実施計画策定方針(案)」(東京都の介護・医療・福祉分野:委託訓練75.2%・就職率80.3%、求職者支援訓練80.2%・就職率71.7%。%を倍に直して掲載)
- 埼玉労働局「令和8年度埼玉県地域職業訓練実施計画の策定に向けた方針」参考資料2(委託訓練の介護分野:58.3%・就職率85.3%)
- TOKYOはたらくネット「過去の応募状況」(2026年9月入校生・2026年4月入校生)
- 東京都「令和8年4月生 受講生募集のご案内 介護福祉士養成科(2年)・保育士養成科(2年)」(1ページ:応募資格〈高等学校卒業以上の学歴・受講開始日に離職者で受講指示・受講推薦・支援指示を受けられる方など〉・訓練期間〈令和8年4月から2年間、実施施設により異なる〉。2026年10月12日に確認)
- 社会福祉振興・試験センター「受験資格:養成施設ルート図」(介護福祉士養成施設〈2年以上〉、福祉系大学等・社会福祉士養成施設等からの養成施設〈1年以上〉、保育士養成施設等からの養成施設〈1年以上〉。2026年10月12日に確認)
- 石川労働局 掲載「介護に関する資格等について」(介護労働安定センター作成、2024年3月)(1ページ:研修・資格の時間数と位置づけ/2ページ:初任者研修と実務者研修の違い・320時間。2026年10月10日に再確認)
- 社会福祉振興・試験センター「よくあるご質問」(介護福祉士国家試験)(試験実施年度の3月31日までに従業期間3年以上〈1,095日以上〉かつ従事日数540日以上・両方を満たす必要・従業期間と従事日数の定義。2026年10月10日に取得)
- 社会福祉振興・試験センター「受験資格:実務経験+実務者研修」(実務者研修の修了が必要。2026年10月10日に取得)
- 厚生労働省「認知症への対応力強化」(社会保障審議会 介護給付費分科会 第222回 資料1、2023年8月30日)(24枚目:認知症介護基礎研修の受講の義務づけ〈対象サービス・介護に直接携わる職員のうち医療・福祉関係の資格を有さない者・新入職員の1年の猶予〉。2026年10月10日に取得)
- 茨城労働局 掲載「介護労働講習(実務者研修を含む)ご案内」(介護労働安定センター)(PDF5〜9枚目:講習の目的・受講対象者〈受講指示を受けた雇用保険受給資格者・特例受給資格者、年齢制限なし〉・講習内容・5日間の現場実習)
- 滋賀労働局「介護労働講習」(受講料無料・自己負担・2026年度の講習期間)
- 東京都「令和8年12月生 受講生募集のご案内」(2ページ:介護職員初任者研修が取れる科目の留意事項/5ページ:定員に満たない科目の中止/託児サービス。2026年10月12日に原本を取得)
- 岐阜労働局「ハロートレーニング募集一覧」(介護員養成科・託児の定員、介護労働講習の募集終了の記載)
- 青森労働局「職業訓練制度のご案内」(2ページ:受講指示の対象〈訓練開始前日の時点の支給残日数〉・訓練延長給付。2026年10月11日に確認)
- ハローワークインターネットサービス「基本手当について」(受講指示と訓練延長。2026年10月11日に確認)
- 愛知労働局「職業訓練制度Q&A」(Q9:受給期間等によって訓練受講中の給付が受けられない場合。2026年10月11日に確認)
- 厚生労働省「求職者支援制度・訓練受講のしおり」(PL070401)(1ページ:対象者の例/2〜3ページ:受講料・出席と退校処分・定員の半数未満での中止・支給単位期間・支援指示と受講指示/7ページ:指定来所日/9〜11ページ:支給要件・金額・28日未満・減額支給・通所手当のみの特例・収入と世帯の定義・養育費の除外・6年の例外/12〜14ページ:事前審査・支給申請・振込の目安/19〜23ページ:欠席・指定来所日・就職支援の拒否/22ページ:ほかの給付との関係/26ページQ11:世帯の扱いの特例。1〜3・9〜11ページは2026年10月11日に原本で照合)
- 厚生労働省「求職者支援制度のご案内」(訓練受講の4つの要件・対象者の例・給付金を受けずに受講できる場合。2026年10月11日に確認)
- こども家庭庁「母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業の円滑な運営について」(令和6年8月30日改正)(第2-1(1)〜(3):趣旨を同じくする給付・教育訓練給付金と教育訓練支援給付金の扱い・過去の受給。2026年10月12日に原文確認)

